化粧箱づくりは、決して一人では完結しません。
営業、DTP、生産管理、製造、品質管理——。それぞれの工程がつながり、初めてお客様のもとへ高品質なパッケージが届けられます。
その“ものづくりの現場”を深く理解するために、東都紙器工業で新たな挑戦を始めたのが、中澤颯馬(なかざわそうま)さんです。
祖父母の代から続く家族経営企業である東都紙器。現在は三兄弟が中心となり、営業・納品・生産管理などを担っています。その中で颯馬さんは、「会社を継承していくためには、現場を知らなければならない」という強い思いを持ち、まずは外の環境で経験を積む道を選びました。
大手パッケージメーカーで学んだ“品質への厳しさ”
大学卒業後、一度別業界で働いた後、業界大手のパッケージメーカーへ転職。そこで約5年間、貼り加工機「グルアー」の製造現場に携わりました。
グルアーは、印刷・抜き加工された紙器を貼り合わせ、製品として完成させる重要な工程です。大型機械を扱うため、一台につき2〜3名体制。機械の癖や紙の状態を見極めながら動かす必要があり、一人前になるまでに数年かかると言われる世界です。
「グルアーは、とにかく場数を踏まないと覚えられません。紙の状態や季節によっても変わるので、毎日が勉強でした」
前職では、食品容器の製造も担当。食品パッケージは、一般的な化粧箱以上に衛生管理が厳しく、クリーンルームで製造が行われます。
紙粉が多い、油染みがある、色移りがある——。
わずかな異常も許されない環境の中で、品質に対する高い意識を学びました。
不良を“見つける”だけでなく、“未然に防ぐ”
その後は品質管理業務も経験。貼りズレ、糊ズレ、糊漏れ、異物混入などを機械と目視の両方でチェックするだけでなく、不良を未然に防ぐための見回りや注意喚起、現場全体の意識づくりにも携わりました。トラブル発生時には原因調査や検証も担当。
「問題が起きた時、ただ直すだけではなく、“なぜ起きたのか”を考えることが大事でした」
製造と品質管理、両方の視点を経験したことは、今の颯馬さんの大きな強みになっています。
少人数だからこそ実現できる、東都紙器の強み
現在、東都紙器で働く中で感じているのは、“人の距離の近さ”だといいます。
「少人数だからこそ、コミュニケーションがしっかり取れていると感じます。
不良を出さないための声掛けや確認も自然にできていますし、皆さん本当に優しい。温かくて、働きやすい会社だと思います」
また、東都紙器では品質へのチェックも非常に厳しく、高い基準でものづくりを行っています。大量生産ではなく、一つひとつ丁寧につくる。そうした姿勢が、お客様からの信頼につながっています。
“もっと良くできる”を積み重ねていきたい
一方で、外部で経験を積んだからこそ見える課題もあります。
「備品管理や定位置管理など、改善できる部分はまだあると思っています。安全面も含めて、もっと働きやすく、効率よくできる環境をつくっていきたいです。大手企業で学んだことを、そのまま持ち込むのではなく、東都紙器に合った形へ落とし込んでいく。それが、今後の役割だと考えています。」
“受け継ぐ責任”を、現場から学ぶ
祖父母の代から続いてきた東都紙器工業。その歴史を、次の世代へつないでいく。
「自分も責任を持って、しっかり会社を引き継いでいけるようになりたいです。そのためにも、まずは現場を理解して、もっと経験を積んでいきたいと思っています」
営業だけでも、管理だけでもない。現場を知り、品質を知り、人を知る。そうして培った経験が、東都紙器のこれからのものづくりを支えていきます。
社長メッセージ 〜 “東都紙器らしい進化”につなげていきたい
大きな会社で学んできたことを東都紙器に持ち帰ってくれるのは、本当にありがたいことです。
ただし、大企業のやり方をそのまま当てはめればいいわけではありません。
東都紙器には東都紙器の強みがあります。社員一人ひとりがプライドを持って仕事をしているので、その良さをさらに高めていく存在になってくれたらと思っています
ものづくりへの誠実さ。
品質へのこだわり。
そして、人を大切にする温かな社風。
東都紙器工業は、これからも“信頼されるパッケージづくり”を追求していきます。



