東都紙器ジャーナル

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緻密で美しい色を表現するための印刷技術とは

東都紙器によく寄せられる相談として、印刷についてのお悩みがあります。

東都紙器では、昭和35年に化粧箱の事業を始めて以来、抜貼加工だけでなく、印刷についても研究してきました。そのため印刷についてのノウハウも蓄積しており、お客様から相談を受けることが多くなっています。

そこで、印刷でよくあるお悩みについて対策をご紹介していきたいと思います。

Q.印刷面が白く抜けてしまう時、どんな対策が必要ですか?

A.用紙を印刷する時、色が白く抜けてしまうことがあります(ピンホール)。

この写真のように小さな白い穴がポツンと浮き上がっている状態のことです。

ピンホールとは、紙粉などが印刷機の版に付着することでインクの定着を妨げ、下地が見えてしまう=白い斑点のように見える現象です。

これを防ぐためには、同じ色を2回続けて刷る行程をとります。同じ色を2回重ね刷りを行うことで仮にピンホールが出ても、2回目の印刷でピンホールを塗りつぶすことが出来るのです。
但し、同じ濃度で2回刷ってしまうと色が濃くなり過ぎ、目標とする色と違った色になってしまいます。
そのため、重ねて刷った時に目標の色味になるように、色のバランスを調整しながら刷り上げていきます。
ここに長年の経験と職人の卓越した技術が生かされています。


※上の写真は墨を2回重ねて刷る際に、1回目(Black-1)と2回目(Black-2)の墨色の濃度を
調整したところの写真です。

また全面色付きの紙箱の場合はテキストを白抜きにする事があり、単純に2度重ねて刷ると白抜き文字が、版ズレしてピントがぼやけるような仕上がりになってしまいます。そこで、白抜き文字の部分を2回目はわずかに太らせて刷ることにより、細かい小さな文字もシャープに印刷されるようになります。

Q.スミ色(K100%)印刷したのに、色味が浅く見えてしまいます。

A.印刷の色調表現は特色やカラー4色「C(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラック)」を掛け合わせた色で表現されますが、カラー4色の場合、ブラック1色で広い範囲を印刷すると、刷り色にムラが出てしまうおそれがあります。

一般にブラック1色で小さな文字や細い線を再現することは可能ですが、広い範囲をムラなく刷ることに適していません。

そこで私たちは「リッチブラック」という手法をとることが多いです。これはC:30%、M:30%、Y:30%、K100%という掛け合わせで印刷をします。こうするとブラック1色の問題を解決し、よりも深みのある黒を表現することができます。

東都紙器では精緻な色の表現やトラブルのない印刷方法について、今までのノウハウを駆使してご提案します。ぜひ一度ご相談ください。

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